小公女コンプレックス

親が子供向けに挿絵の入った「世界文学全集」を購読してくれていて、毎月楽しみにしていたのだが、中でも「小公女」は愛読書のひとつで、サルが部屋に入ってくるとこ(あったよね・・)が特に印象に残るほか、「女の子は絶対に小公女のようであらねばならん(ていうか少なくとも目指す)!」というトラウマ的認識が植えつけられた元凶でもある。

舞台となっている、外国のお金持ちの子女が行く寄宿学校とかとは縁もゆかりもない北陸の小都市でなぜそれほどまでの大志を抱いたか、まったく不明。

アメリカの作家バーネットによる児童文学で、原題はA Little Princess。富豪の父が亡くなり、寄宿舎で不遇な暮らしを送る主人公セーラが、それでも心優しく気高いこころを失わず、結局は幸福になる、というお話。

それにしても「公女」って言葉は、この物語以外でお目にかかったことがない。

公女:貴族の家の女の子。(大辞林) 男性形は公子。(「小公子」もバーネット作。)

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