ロボットとアニミズム

ソニーのAIBOのビジネスに関わっていた人と話をしていたら、欧米ではキューブリックの映画「2001年宇宙の旅」よろしく人間とロボットという存在は結構対立的な場合が多いのに対し、日本人はロボットと敵対せず仲間や家族みたいに扱う、と言っていた。そういえばドラえもんもロボットだ。

それは日本人のアニミズム的な心性と関係していそう。

ものを創ることの中にも、アニミズムはある。あまりたいそうなことは言いたくないけれど、自分であれ他人であれ、人間が創ったものの内にもある神格的なものが宿ってほしい。何かひとつの大きな存在に向けて創っているのではなく個々の制作物の中に、その何かが現れてほしいと思うのだ。八百万の神みたいに。何かとは、自然あるいはその原理であると言ってもいい。

それを人間自身が直接に創れない限り、あるいは人がその一部であってそこから完全に切り離したり外在化してコントロールすることができない限り、自然というものものまた端的に言ってある超越的な存在である。

その一方である別の知人が言ったのだ。

「芸術というのは人間が創るものの中で一番自然に近い」、と。

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