恵比寿のシス書店、菅野まり子「憂島巡禮」展オープニングへ。
実に繊細な素晴らしいマチエールだ。
まるでうっすら油をのせた細目の和紙みたいな雰囲気の支持体が、いい具合にセミグロスで少しだけテラっとしていて、そこに犬が神獣風に活躍している典雅な物語世界が描かれている。そしてその背景の暗い部分はあくまでマットな黒が施され、光を吸い込んで深くしっかり沈んでいる。マチエール制御のスキのなさが、自分としては大変に萌えであって、ためつすがめつしてしまった。
支持体として主には「羊皮紙」が使われているそうだ。照りや色などには滲み止めの処理や漂白?なども関連していると思われるが、いずれにせよ「さりげなく、かつめづらしい」上品な趣がある。いつか使ってみたい気が致しました。
展示概要:
LIBRAIRIE6 /シス書店
菅野まり子「憂島巡禮」展 開催中 2/23まで。