近所の公園で陽にあたっていたら、幼稚園に入る前くらいの男の子がふたり、おもちゃのラケットとボールでバドミントンらしきものをしていた。
らしきというのは、一方がかまえて打とうとしてももうひとりが相手をまったく見ていなかったり、それどころか突然背中を向けて走りだしたり、打つ方も打つ方で相手のいる方向とは関係ゼロの方に打ったり、ボールを宙に放ったあとでラケットを片手にその場で意味不明のひとりおどりのような状態になったりして、一向に勝負にならないからである。
その隣では小学校低学年くらいの子供たちがサッカーをしていたが、こちらは既に立派なサッカーになっていた。ゲーム内のルールのみならず、通りかかった大人に「すみませーん、危ないですよ。」などと声をかけたりもしていた。
「ルール」というものが構築されるはざかいがこのふたつの状態の間にあったのだ。見ている分には、ルールという存在に対し自主規制しない(しえない)段階のあそびの方が、ずいぶんとおもしろそうだった。