先日、仕事の関係でBody Chanceという会社におけるアレクサンダー・テクニークのワークショップに参加。
背もたれのない椅子に腰かけていたが、ワークショップを見聞きしつつ(一般参加者ではないので先生に実際触れてもらって学ぶ部分には参加しなかった)座っていればいるほど、コーディネーションが向上し、座っていることが快適になっていくのを感じる。私は7年程これを習っていたことがあって、先生の提供する情報や言葉と体験のつながりがなにがしかあるので、しかるべく影響をうけるのである。
通常同じ姿勢を続けていると急速に疲れていくものだが、さりげなくすごいことかもしれない。
アレクサンダー・テクニークで学ぶことというのは、実は「しない」ということである。
一方99.9%の学びは、何かを「する」ことに関わる。
アレクサンダー・テクニークを学ぶとは、LearningでなくUnlearningであると言われるのは、このゆえだ。習慣により付け足しているものを、手放すということ。
座っているときにはただ座っていればよろしい。座っていることに必要のない一切のことをしないことは、ごく小さかったころは皆それができていたのだが、おとなになってからは、立派な(脱)学習の対象なのである。
アレクサンダー・テクニークについてしばしば思い出す言葉。
老子の、「無為をなせば、治まらざるなし」。そうして、禅語らしいが、「無事是貴人」よけいなことをしないのが人格のある人ということ。