知り合いの音楽家が、経験からすると一日おきに練習した方がよくて、これは業界において誠に非常識的なばかりか、自分の感覚から言っても、大変に抵抗のある事実だ、と言っていた。結構おもしろい。継続はもちろん力だけれども、それすなわち毎日長時間やる、という形でない可能性がある。
でも、それが事実かどうかはともかくとして、ほんとうにそうかどうか統計的に実証できるほどに試そうとしてみるとき、一番障壁になるのは、自分の「感じ」なのである。
人間にとって、自分がそう「感じる」ということは常に、神なのだ。
ほんとうにそう「感じて」いるのかを、問うこともなく。
自分が純粋に「感じ」られることに対し、我々はどれほど多くの干渉をしているだろう。偏見や思いこみ、不必要なおそれや、あるいは期待や願望によって。