成すべからざる時に何かしたくなり、欲望に負けてやってしまうことがあるが(別に色っぽいことではなく、ネットサーフィンやTVを見ることなど)、欲望に引っ張られそうになっているほんの0.0何秒かの間でもその気持ちを落ち着いて味わうことができれば、そのこと自身に一種の甘美さ、感覚の喜びと満足を感じて、結果行動を起こさずにすむのではないだろうか。
結局人というものは甘美な感覚にはすこぶる弱いので、自分が快楽主義であることを、逆手にとるしかない。
舞踏家のイムレ・トルマンは、生きる目的は「味わうこと」であると言った。味わうことに使っている我々の時間は、とても少ない。