四季と感覚 

各季節で鋭敏になる感覚があるというのに最近改めて気づく。食器を洗っているときに日頃気にもとめていなかった水の音をふと感じたからである。そういえば春は店先の花の色が気になり、夏は通りを歩いていて飲食店からの匂いを何メートルも先から感じ、秋は虫の鳴き音がやたら大きく聞こえる(因みに自分は虫の音が嫌いなのだ、友人から外国の人みたい、日本人の感性ではないと言われたが)。

これらはある程度理屈で説明できそうである。比較的色彩の乏しい冬からの変化で春は色、温度で物質が揮発しやすいので夏は匂い、音は涼しくなってくると空中の伝播がよくなるので秋は聴覚について感度が増すのかもしれない。

これから本格的な冬に向かっていくと五感の何が研ぎ澄まされるかな。

残ってるのは味覚と触覚だが、自分の仮説ではそれは味覚である。味覚と触覚は生理的には近い感覚かもしれないけどシンプルに触覚といったらかじかむからちょっとちがうかも。

食べるものがおいしくなってくるかもしれない。たのしみ。

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