ビジネスとアート

絵画とか芸術一般と「感性」の働きというものは、創るにせよ鑑賞するにせよ当然のことながら本質的な要素である。
しかし特に創るという自分の基本的な立場からすると、ヴィジョン・集中と選択・技術とその差別化・情報と知識の収集と取捨選択・自分自身及び関係する他者のマネジメント等々制作や発表における諸々はむしろビジネスの世界でより精緻に体系化/整理されていて、自分は絵画の技法書も買うが「美術のために」ビジネス書をその5倍位は買っている。

最近ビジネスの世界のアートへの関心が高まっていて、その際しばしばアートを感性の側面から主には特徴づけるという場合が多いが、自分は上述の認識もありアートに関し感性に代表させるラベルは貼りづらいと感じており(実の処それ以外のラベルを貼るのも難しいのかもしれないが)、いずれにせよビジネスとアートは基本はイーブンに補完的なものであろうと思っている。

ビジネスとアートと言うと印象としてまるで西洋医学と東洋医学の関係みたいに聞こえたりもするが、これらの差よりずっと、ビジネス(の特に経営層の目線や技能)とアートの距離は近い。

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