肉体と因果

昨夜は舞踏家イムレ・トルマンの公演初日、新宿PIT INNにて。
開演直後、暗がりに白く浮かび上がる彼のからだを見て、ヒトがそのように立つのを見るのは初めてだと思った。

人間はどのように動いてもいい、その動きを感じていさえすれば、ということがそのとき突然、わかったのだ。

公演後彼と話をした。
「どう動いてもいいのがわかったの。でも私はすぐ、自分の動きが正しいかそうでないかばかり考えてしまう。」と言うと、
「たとえ何かしているときについからだを固めてしまっていたとしても、それはこれまでに色々なことがあったすべての結果としてそうなっている。正しいとか間違っているということでは、ないんだ。」と、彼は言った。

それを聞いてもうひとつわかった。からだであれその他のことであれ、自分がもし今とは別の何かを望むのだとしたら、それに向けた選択を、今この瞬間にすればよい。そうすれば、結果は変わるということが。

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