太るのか痩せるのか

知人と食事をしていて、自分が比較的「丸飲み系」であることに気づく。同じものを同じ量口に入れても、飲み込みが自分の方が非常に早い。

「だから太れないんぢゃないの?」とは知人の言。確かに、元々頑健でなく当然胃腸も弱い自分が(これも噛まずに飲んでる結果かもしれないが)咀嚼しないで飲み込んでたら栄養が容易には吸収されない可能性は十分ある。

で、ネットで調べてみたらこれが、噛むと痩せる説と噛むと太る説が拮抗してるんですね。

噛むと痩せる説の中には、どこかの大学がよく噛むと噛まないのに比べ消費エネルギーが増えるので痩せる、とまぢめに実験してるのがあったが、自分はこれには申し訳ないけど笑ってしまった。食べる人の胃腸の能力という重要な変数が全然考慮されてない。丸飲みしても消化できるような早食い肥満系の人がよく噛めば噛むのに費やした消費カロリー分は痩せそうだが、胃弱の骨皮筋右衛門(て最近言わない)がよく噛んで胃に優しい状態で食べ物を吸収したら、太るんじゃないだろうか。と、いうことで目下の自分の結論は、太ってても痩せててもよく噛むことには益がある、ということ。

この仮説があたってればの話だが、同じクスリ(よく噛むこと)が見かけの状態の違う人(太ってても痩せてても)に効くなんて、ちょっとした万能薬だ。

ええっと・・、加えて少し観念的なオチをつけるなら、何かが真実であるか否かは、噛めば痩せるか太るかという変数がひとつの単純な命題では大体の場合解きえない、他の状況との関係性がまさに「関係」してくる。なぜならすべての現象は他との関係によって成り立っているからで、そうした中、変数いっこなんてありえないんじゃないだろうか。

 

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