結局すべては関係性である、ということがコラージュをしているとよくわかる(伝統的な絵画でももちろんそうだろうがコラージュは個々のモチーフが独立しているし、自由に動かしたり、取り替えたりできるのでなおさら)。人間の頭は一般化して考える性質があるので、つまりは現実も、そうだと思うのだ。
ひとりの人間が誰かにとって、もしくはある状況において良い人だったりそうでもなかったりする。その性質は、その人に素質としては内在しているから発現するのだが、その発現するスイッチは、相手や環境とその人との関係が押している。だからかもしれないが、誰かが自分の期待に沿わない動きをしたとしても、すごく実害があるとかでない限り、結構寛容にふるまいたいとは思っている(いつもできるとは限らないけど)。こちらからは面白くない動きでも、別の絵の中ではすごく重要で美しいモチーフかもしれない。