情報を取る時に

2011年に書いた記事の再録です。

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ブッダの説法は対機説法と言われ、聞く相手の素質・能力や状況に即してなされるオーダーメードのものが基本だったとのことだ。今日鍼灸院に行ったら長い間世話になっている鍼灸師さんに、「何か仕事などをしながら片耳でニュースを聞いているのはよくないです」と言われた。5円玉を揺らしながら催眠をかけるようなもので、意識に対する浸透力があり影響が大きいとか。ニュースを見るときは意識的に見ること(そういう意味でインターネットは悪くないらしい)、ながらはしない方がよいという。

得たい情報すら得られない厳しい状況や、ながらをするのが適切な状況などはあると思うので安易にはどうこう言えないが、対機説法の話をしたのはこの鍼灸師さんの話が自分にとってはよいアドバイスだと思ったからである。確かに、比較的込み入った作業をしている中でもテレビをつけて片耳で聴いたりちらちら見たりしていると、かなり細部の情報まで把握できることは我ながら驚くばかりで、認識の層でこうであれば感情や感覚などもかなり、理性のフィルタリングを免れた形で中途半端に反応し諸々の影響を受けている恐れもないことはない。彼女が言うには、私に関して言えば特に、同じ情報が何度も繰り返されること、そしてそれが、言語情報でなく視覚情報であると影響が人よりも大きそうなので、注意した方がよいということであった。

必要な情報を意識的に必要量取ることを、心がけることにしてみる。

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