昨日書いた方丈記(流布本)の最後の和歌
月かげは 入る山の端もつらかりき たえぬひかりを みるよしもがな
の解釈についてネットで探偵活動を続けていた処、自分は寡聞にして知らなかったが夏目漱石と南方熊楠が方丈記を英訳しているのを知り、彼らの訳は以下のようなものであった。
漱石:
Alas! the mountain peak conceals the moon;
Her constant light’s denied to me a boon.
熊楠:
Alas ! the moonlight
Behind the hill is hidden
In gloom and darkness.
Oh, would her radiance ever
My longing eyes rejoiced !
解釈や翻訳ってなかなかに自由なものだ・・。現状の自分の理解は以下の通りだが相変わらず自信はない。つらし、という語の解釈も難しいと思う。
月の光を隠していく山の稜線のなんと薄情なこと。ずっと消えない光を見ていられる方策がほしいと、私は心底思っているのだが。
山の端が、「煩悩」を表しているのかしら。だって月はいつだって輝いているのだから(未だ深読みかも)。