制作上の自分のテーマは「現象の絶対的一回性」ということである。
同じことしようとしても絶対同じにならない。これがおもしろい。たとえば、同じプロセスを複数回すると、絶対に同じにはできないことが、はっきりする。
だから、こうすればああなるはずだ、とか期待して、予測した通りの結果をだそうとすることは、倒錯的な行為に違いない。とはいえ、うっかりしているとつい、この倒錯行為にはまってしまうので、すごく注意しておく必要がある。
はまってしまったら、制作が単なる「作業」になってしまう可能性が大だから。単なる「作業」にすぎないものを積み重ねていいものを生み出そうなんて、虫がよすぎる。