感覚の選択性

恵比寿から渋谷に向かう道を歩いていてふと、「匂いに注目してみようかな」と思ふ。(匂いに注「目」というのもなんだけど。)

するとその直後から、瞬間瞬間変遷する、ものすごい匂いの波が押し寄せる。カレー屋があるとすれば7,8メートル前から(カレー屋があることを知らずとも)カレーの、というかカレーのスパイスの「これクミンが強めだな」」みたいな精妙微妙な香りがし始める。それが終わると勝手知ったる明確な有機溶剤の匂いだ(カラースプレーとか使うので)。やはりほどなく「看板製作店」が出現するという具合。

人は何%くらい、自分の感受性の可能性を使って生きているのであろうか。仮に3%くらいだとすると、空費している部分はいったい何に無駄遣いしているのかな。

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