たわまない支持体~リペルペーパー

紙がたわむというのは非常に困るのである、もちろん紙のたわみ自体を表現にするようなものがあってもいいとは思うが通常の作品を作る限りもし紙が絵具や一緒に用いる水などによりうねうねと過度にたわんでいたなら、感覚へのノイズになる。またそれ以前に大抵の場合作りづらい。よって紙のたわみを避けるために水張りをしたり(水張りというのは紙に水を含ませて伸ばして板などに貼り、予めたわみ歪みを避ける処置のこと)あるいはそもそもたわまないカンバスや板を使う。

さて、リペルペーパーであるが(渋谷の老舗画材店ウエマツで売っている)、この紙は合成樹脂でできており絶対にたわまない。

最初知った時はふ~ん、ていう軽い感想だったが使っていくにつれこれはすごい、と思うようになった。水張りの手間が省けるのは勿論、自分が使っているものは厚み130ミクロンちょいのごく薄いものだが大き目の作品でも巻いて保管できるので省スペースである(しわも寄りにくい)。今考えているのは50号位の作品を木製パネルの上に仮どめして仮縁(ネジなどでパネルに取り付ける簡易な額)を付けるというもので、展示が終れば作品を外して巻いて保管するということ。パネル・仮縁が転用でき省スペース及び経費節減となる。

たわまなくて支持体として使えるものはもちろん塩ビシートなどもあり自分も使ってきたが、風合いや軽さについてはリペルペーパーに軍配が上がる。水分が染み込まず、かといって過度にはじかず、という性質、これも、面白く使っていけるはず。

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