アレクサンダー・テクニークという、からだの合理的な使い方を学ぶ身体技法の教師から、印象深い話を聞いた。彼女の生徒にボクサーの人がいて、からだの感じなどについて質問してもほとんど言語化することはないのだが、とにかく少しワークすると素早く理解しどんどんすすむ、ということ。言葉で整理したり表現できたりすると、何かわかったような気になる。でも現実にそうとは限らない。
制作という行為、あるいは関与している技法について、思弁的にいかに認識を深めようとも、それで作品がよくなるとは限らない。重要なのは手を動かすこと、見ること、感じること、試すことである。
BodyChance (有限会社アレクサンダー・テクニーク・アソシエイツ)