原型がいちばんきれい

福山雅治をテレビで見ていてふと思ったのだが、俳優という人々が実に魅力的に見えるのは、演ずることを生業にしながら彼らが率直に自らを現わすことでしかそのプレゼンスに強烈な魅力を生み出すことができないことを経験的に知っているし、逆に言えばそうせざるを得ない人々がこの仕事を選び成功している、ということがなんとなくわかったから。

知人の親友なので以前有名な女優の人と何回かお会いしたことがあって、すべてが美しいにも関わらず何一つ飾られていない、という感じに驚愕したことも思い出す。元々美しいということもさることながら。

“Original shape is always better.”と言う言葉を、自分が関わっているアレクサンダー・テクニークという身体技法の、世界的に著名な教師であるウォルター・キャリントンという人が著書で書いている。余計な力みがなく、すんなりと内にあるエネルギーを現わしているからだは確かに美しい。生命体やもしかしたらあらゆる事物において、原型であることがもっともきれいなのである。

とはいえ、自分(や自分の作品)の”Original shape”、これこそが我々皆にとって、おそらくは最も未知なるものだ。

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