映画をDVDで見ているとき音を消すと何が起こるかと言えば、言ってみれば当たり前だが視覚情報の感受が10倍ほどにも拡大する。登場する役者のネクタイの柄が、その人物のキャラに厳密に合わせて選ばれている(だろう)ことだとかが即座にわかる。
これがおもしろいので自分はたまに映画を音を消して見てみるが、これ以外にも感覚のシフトは意識してやると結構遊べる。散歩中に音に特に集中してみると夕刻の鳥の鳴き声が結構かしましいということとか、匂いに集中するとカレー屋の存在を7,8メートル前から気づいたりするとかいうことだ。
逆の遊び方もあるかもしれない。聴く、見る、嗅ぐ、触覚などを全方向的にどれかを特に偏重しないで使うことをもしほんとうにするならば、世界の感じかたが随分と変わるはず。