仮装(想)の自己

しばらく前、最寄駅の近くを歩いていたら、例の森下仁丹のおじさん(ヒゲが生えててナポレオンみたいな帽子かぶってる)の格好をした女性が商品の宣伝なのか何かを配っていた。少々気の毒な気がした。

私も学生の頃、ビラを配るバイトを一回だけしたことがあり、朝現場に行ったら担当の人に「あの、これで・・」と差し出されたのがテニスウェアだったことがある。一緒にやった子はたまたまテニス部で着慣れていたからいいものの、こちらは完璧主義の完璧が実現しているのは唯一そこだけというくらい完璧に運動がダメなせいもあってか、似合わないことはななだしく、泣く泣く原宿の街頭に立たされたのである。

Googleで検索すると、是蘭さんというコスプレイヤーの方がいるようだ。もちろん私ではない。からだに何か「足す」という感覚が、苦手。だから冬場も薄着。もちろん単に個人的に苦手というだけで、そのことに対し異をとなえるつもりはないけど。自分の中がそれなりに過剰なので、余計なものを減らしたりなくしたりすることに異常なまでに興味が集中する。見るものもごくすっきりしたものを好む。

では、仮想的であれ自分以外のものになる、という欲望が自分にないかといえば、むしろその逆で、私は物理的にではなく精神的には、常に今の自分をはるかに凌駕する素晴らしい人間になりたいと思っているのである。

この抱負は数十年来胸に抱いているのだが、なかなか実現の気配がでてこない。
おそらくあまりに望みが高いのと、具体性に欠けるのが抱負として問題なのだ。

「早寝早起き!」とか決めてきちっと実行するだけでも、人格は必ずや向上するとは思うのだけど。

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