音読みじゃなきゃ、ダメなんだ

マイケル・ジャクソンがペットのバブルスくん(チンパンジー)を抱いているジェフ・クーンズの有名な彫刻が美術手帳に出ていて、解説に「愛猿」という見慣れない言葉をみつけてびっくりした。アイエンかー・・・だったら、亀なら「アイキ」、兎なら「アイト」、熊や鳩ならば、少々国語力が必要になるけれどもおそらく「アイユウ」「アイキュウ」ってとこだ。

これらの変わり種はともかく、犬や猫、人が、「アイケン」や「アイビョウ」や「アイジン」であるところを見ると、愛の後には必ずや音読みの漢字が続かねばならず、もっと言えばアイエンに驚くんだから愛の対象になることが比較的ありきたりなものしか、愛なんとかいう言葉は一般的には確立しないもののようである。

くわがたをかわいがっていたら、なんていうんだろう。もぐらとか・・。ちなみに、蚤(ノミ)の音読みはソウだということなので、めちゃくちゃかわいがられている蚤は、「アイソウ」ということ。鮫は(かわいがる人は少ないと思うけど)「コウ」だから「アイコウ」。

最後に言えば、愛のアイとは実は音読みなのである。だから音読みが後に続くルールになるのか。

愛の訓読みは「まな」その他。我が家のチワワを無理に訓読みするならば「まないぬ」になり、なんだか「アイケン」よりずっと、しっくりくる感じ。

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