徐々に似る

自慢に思われたくないが、いや仮に自慢だとしても相当ビミョーだが、私はモナリザに似ていると言われることがある。髪の毛がだらんと長くて目が二重なところ以外は、痩せているし全然似てないと思うのだけど。

脳機能について造詣の深いさる方からそう言われた。「連作を創っているので、今部屋に二十人位いますけど、モナリザ」と言うと、それだ!ということになった。いつも見ているものは脳の働きのせいで似てくるそうだ。

彼が言うには、例えば憧れの芸能人などがいたら、壁にポスターを貼っていつも見るようにしていれば時間はかかるが徐々に似てくるとか。人間水分の比重が高いので、筋肉や皮膚に形態を変えていくだけの十分な可塑性があるということらしい。

以前勤めていた会社の同僚に目がかわいい感じで垂れている人がいて、彼女は常日頃、「ほんとは猫みたいな目になりたいんです、私」と言っていた。それを聞くと私は内心いつも、つり目になる前にまずまっすぐになる必要があるのでないかと思っていたが、それを口に出すことはなかった。同氏の理屈によれば、彼女が猫の写真を毎日眺めていれば、いつしか眼尻が上がってきたのであろう。

でも、体の中の水分移動だけで上がるかしら、目。

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