動きのいいひと

からだの動きのいい人、というのが気になる。

古くはダンサーのフレッド・アステア、これも古いし、かつ唐突だけど「ゴールデン・ハーフ」(Webで動画を見てそのかっこよさにびっくりした)、舞踏家の土方巽、また自分が個人的に知っている範囲で言えば、同じく舞踏家で大野一雄に師事したスイスのイムレ・トルマン、最近ブログにも書いたノルウェーのパーカショニストのテリエ・イースングセット、などなど。時代もジャンルも様々だが、頭が軽々と上の方で踊っていてまるで子供の頃遊んだホーンスピーカーのような形の息を吹きこむおもちゃでピンポン玉をふわふわさせてるみたい(あー説明が難しい)。

人間に限らず脊椎動物はびっくりしたりこわがったり、つまり緊張すると首を後ろの下の方へ縮めてしまう。

5つ位まではこういうことは必要なときを中心にするだけでからだの使い方はすこぶるいいが、学校に通うようになるとなぜかこういう使い方がかなり常態化し、だんだんとなんだかぎくしゃくした動きになっていってしまうことが多い。つまり動きのいい人というのは、幸いにも子供のままでとどまっているか、あるいは今一度人間としての過程を意識的にやりなおして、本来のからだの使い方に戻った人、なんだろう。

フレッド・アステア

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