渋谷ヒカリエ8Fのギャラリーで、絵画展 “FORMY” を覗く。
二人展だが特に、モノクローム系の、えらく思い切りがよくかつ精緻なストロークでミニマムに描いてある絵画に自分は大変感じ入ってしまった。
風景や、窓などの事物なんだろうがそれがぎりぎりでそう見えるか見えないか、でもやっぱりそうだよね、という感じで、カンヴァスの脇に回ってみてもそう厚塗りでないが、説得感のある適確なマチエール・・全体として(形態でなくその存在感が)寿司か豆腐みたい、等々と頭が急激に忙しくなる。
これは視覚的というより主として脳的な絵画であって、つまり見ていると、自分の脳ってどういう性質を持っているのか、という問いが鏡みたいに絵の表面を反射して自分に返ってくるのである。
こういう超キレのあるストイックな絵を描く人はきっと、描かれつつある自分の絵が刃のように向かってくるのを真剣白刃取りよろしく瞬時に受け止めて次の手を打っているのだろう、サムライだ・・。
と、思って置いてあったチラシを見たら、サムライはポーランド人であった。作家は、ラファウ・ブイノフスキー、男性。
近年、自分がサムライ!と思って感心する芸術家の大半は、データ的にはなぜかヨーロッパの寒いめの国の人々である。
今回についてもこれが証明された。
現在開催中で1月16日までやっている、ワルシャワのギャラリーRASTER企画の絵画展です。
“FORMY” Rafa? Bujnowski / Michelle Rawlings
Hikarie Contemporary Art Eye vol.11