ドーベルマンのラブ君について、別のことを思い出した。
ラブ君の飼い主はお金持ちだったので、彼はコンクリート打ちっぱなし(で、暖房つき)の部屋を自分専用にあてがってもらっていた。私がそこの戸をあけると、大抵部屋の奥の方に座っていたが、私をみると立ちあがりそろーりそろりと、1分間に1メートルも進まないくらいゆっくりゆっくり、近づいてきた。ほかのときはそうでもないのに、このシチュエーションだとかなりの確率でそういう風に動くのだった。
後で調べてみたら、犬がそういう動き方をするのは、「獲物をねらっているとき」、ということであった。