だんご/まんじゅう問題

だんごとまんじゅうのキワがどこにあるのか、別の言い方をすれば、だんごとまんじゅうは本質的に何が違うのかについて、先日友達と長い議論をした。

どちらも丸い形をしていて、甘くておやつっぽいという共通点はあるものの、よく考えるとだんご、まんじゅうという存在はそれぞれ必要条件、十分条件が錯綜していてなかなか理解しづらい。

例えば、だんごは串に刺す、という形態がある一方、串ざしにされたまんじゅうは見たことがない。でもだんごでも月見だんごのように積まれて三方の上にのっかってるのもあるから、串は必須の条件ではない。だんごは全体が均質な素材でできていることが多く、まんじゅうのようにあんを含んでいないのが普通だが、だんごがまれにあん入りだったとして、アイデンティティが根底から揺らぐ、ということもなさそうだ。平均値をとればだんごよりまんじゅうの方が大きい。しかし大き目のだんごより小さめのまんじゅうの方が小さいということはいくらでもありそうだし、それに仮に直径1メートルでも串をさせばだんごに見える。

知人は素材に注目し、だんごは米で、まんじゅうは米ではできていない、と結論づけたが、粟(あわ)でできているだんごもあるような気がする。

上記と一部重複するが、色々考えると、だんごはテクスチャーがみっちりしていて、あんを含まぬ一層構造が標準的、まんじゅうは皮とあんの二重構造になっていて、皮がだんごより相対的にふかふかしている。みっちりとふかふかのキワは微妙なので、世の中においてはだんご的でありまんじゅう的でもある、そういう存在があることは、結局の処許さざるを得ないであろう。

ネットで調べたら簡単に出る答えかもしれないけど、それではつまらないのである。こいうことを興奮して考えていたり書いたりすると「ヘンなひと・・」とほぼ必ず認識されるが、痛くもかゆくもないのであって、ものとものとのキワを見極める(ことができなくっても考える)のは、自分がすごく好きなことのひとつ。

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