黒い虫と絵画

最近なぜか見ることが減ってきた例の黒い虫。
私にとってはありがたいが、彼らにとっては生きづらい環境になりつつあると思われる。

もとい、たまさか彼らが出現すると、普段は比較的おとなしい自分も絶叫だ。
そしてその理由は「コントラスト」に他ならない。

生命体なのにミニマルに幾何学的な形(楕円と曲線と直線でできてる)、油を塗ったガラスのような特異なマチエール、プリンの上にかかっている以外あまり見かけないような、ベージュ、白、グレー、ラベンダー色など室内で好んで使われる色彩を背景に対し境界くっきりな濃いめの焦げ茶色、完全な静止状態から助走なしにいきなり新幹線並の速さで動き全くぶれずに急停止、など、フォルム、マチエール、色、動きの全てが、他の存在からあまりに浮きたつ。その様は、例えて言えば田舎の親戚の集まりに出たら、いとこの新しい恋人であるパリコレのモデル(どこで知り合ったんだろう・・)が突然まじってた位目立っているのだ。自分など、昔浴室の床にソレがいた時、まだ周辺視野にもひっかっかっていないただドアを開けた瞬間に、第六感状のもので「いる!」と感じたことがある程存在感が強大。

と、いう訳で実は私は「ゴキブリ」のような絵が描きたいのである。
コントラストと言えば自分が勝手に絵画(とか、芸術全般)に最も重要だと目している要素だからだ。

大体美男美女だのうまい絵だのは、ずーっと遠くからでも、誰にでも即座にそれと知れるものであって、ギラギラしているとかジミとかは全く別の次元で、感覚に対し「はっきり」してるのは超大事。

絵を描く知人にこの考えを伝えた処「わかる~」ということで、思いのほか簡単に同調してくれる人が見つかった。ゴキブリ絵画党現在党員2名である。

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