チャクラの色は使えるか

先般受けたアーティストの方からのレクチャーでたまたまチャクラの色の話が出た。
そういえば陰陽五行においても木火土金水に色が割り当てられている。
こういった情報を見聞きした時、それをどう美術に生かすかは結構悩ましいところだ。情報が色の選択において思考及び感覚の邪魔になっては本末転倒というもので、だからどちらかといえば慎重に距離をとってきた。しかしである、考えてみたら色に関する学びの中で得る情報、例えば補色といったものですら、その知識との向き合い方如何では普通に自己洗脳になる。洗脳という言葉は強すぎるかもしれないが情報や知識に対し思考停止になり得るということ。

最近買った色彩関係の教本にもその教師が補色云々については生徒に軽軽には伝えないと書いてあった。色の響きとは自分で試み生み出すものであって知識でもって枠を決めるものではないからだ。(ただ、もちろん色彩について知識は大いに役に立つ。効率、という点においてもそうである。)

いずれにせよつらつらとチャクラや陰陽五行の色の話がどう使えるか、などと考えていた。色彩のプランにおいて別段それらの色を組み合わせてみてもいいと思う。そうした後に響きだの効果などについて発見をする。立方体の面に別々の色を塗っておいてサイコロのように2回振り、その2色間をブリッジして全体を美しくする色について研究したってかまわない。ちなみにこれらが自分にとって興味深く思われるのはある程度偶然性を使う自分の技法とのなじみがいいからだが。

何かの情報に触れた時、それが真実か否かや情報そのものの内容に意識は向きがちだが、情報と自分の間に取り結びうる関係はとても多様なことが多い。なぜならば、この関係における特に自分の側が、情報自体より比較的自由で流動的だからである。

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