算数

美術家の北川健次氏に制作途中のコラージュの自作を見せつつ、「あの、これから更に素材をばんばん貼っていってですね、あるところは積分、あるところは微分、といふ風に、まとめたり分割したりしつつ複雑さを増していってある時点でバーンとツカみを・・」とか構想を話していたら、「キミね、微分・積分とか高等数学なんていらないの、むしろ算数レベルのとこで、1+1=5ってのをどうやるか、が問題なのよ。」と言われた。

先生、それ算数にしても計算まちがってます。が、もちろん、そういう非合理が生じない限り、1+1は2どころか0以下(=制作物として空間に存在するよりしないほうがいい)にしかならないんですよね。

しかし実際、さまざまな資源を用いて、ほかのものにも使いえた、あるいはカラにしておいてもよかった空間を占有するモノを創るという意味において、「ないよりもあった方がいい」作品にする、というのは、決して低いハードルでは、ない。
だから自分は、まずは「ないよりもあった方がいい」ものを創るという、比較的高い志を持ってコトにあたりたいと思っているのである。

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