アレクサンダー・テクニーク 

このブログでときどき書いている「アレクサンダー・テクニーク」は、100年程前に開発された、西欧では有名な身体技法。身体技法といいつつ、心まで含めた「自分」の適切な使い方に関し、意識的無意識的な習慣を脱却し、いま、ここ、で人がほんとうに目的としていることの実現にかなう、合理的な思考、そして動きを生じさせるプロセスと体験を、先生が手によって教えてくれる。

ジュリアード音楽院を始め多くの芸術系大学などで音楽家や俳優の教育にも取り入れられており、著名人にも実践者が多い。スティング、ポール・マッカートニー、ジュリエット・ビノシュ、ジェレミー・アイアンズ、古くは教育学者のジョン・デューイ、小説家のオルダス・ハクスリーなど。

この技法は奥が深くて色々な利用法がある。肩こりや腰痛につながる体の使い方を自然で適切なものにする、やりたい活動をよりうまくやる(だから上述のように音楽家や俳優は表現能力の向上に活用している)。自己マネジメント力を強化してストレスを減らす。

でも自分にとって一番役にたったのは、心身を適切に使っていくことを目指すなら、何であれ不適切なことを「やめる」ことが重要だということを知ったこと。少し困ったり不都合なこと、達成したい目的などがあると、我々はすぐなにか「やろう」とするものだが。また、からだの動きを観察することを学ぶので、つまりすべては変化する、ということを身をもって知ることができた。

PCや椅子のせいで、我々の肩がこり、たとえば老化のみをもって、腰が悪くなっていくのではない。自分の責任はすべてではないにしてもかなりのところ自分で持てる。外からの治療や、カウンセリング等ではなく、自分を育てることで自分を救う技法である。

アレクサンダー・テクニークについて
(同技法のレッスンを行っているBodyChanceのサイトより)

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